ギリシア風サラダとオリーブ油
ハニアにあったモスクを改造した教会。
ハニアの街を一巡りし、別の教会の前の広場で一服する。広場の中心にはマロニエに似た葉をつけた巨大な木が立っている。その木陰にいると涼しくて気持ちが良い。英語の旅行案内書を持っているワタルによると、この教会は昔回教のモスクだったものを改造したのだという。そう言えば造作が少し違う。左右非対称だし、塔も細い。
ガイドに率いられた団体客がその教会を訪れる。と言うことは、結構有名な教会なんだ。グループは僕たちの前で立ち止まり、ガイドの女性が何やら説明をしている。しかし、その言葉が全然聞き取れない。僕はヨーロッパ中あちこち行っているので、少なくとも話されている言葉が何語であるかぐらいは見当をつけられる(と思っていた。)しかし、その時は全然ダメ。見当もつかない。観光客は、金髪のきれいな女性が多く、彼らの白い肌の色とシンプルなファッションから、北欧かロシア、ポーランドあたりから来た人々だと思われる。
この町、ハニアは色々な国からの観光客が訪れる場所らしい。確かに、ギリシアとヴェネチアがミックスされた、なかなか「可愛い」街だ。また、ギリシアはロシアや旧東欧の国々からも近い。
帰りのバスに乗る前に、食料品を買う。バスターミナルへ着く。ここからは、クレタ島のあちこちの町や村に向かってのバスが出発している。地元の人や、バックパッカーがバスを待っていた。クレタ島は兵庫県とほぼ同じ面積、かなり大きな島だ。地中海の中でもシシリー島、コルシカ島、サルジニア島、キプロス島などに次いで大きい。鉄道はなく、バスが島内の主な交通手段なのだ。
午後六時半発のカリヴェス行きのバスに乗り、アパートに帰る。夕食にタラコスパゲティー、ギリシアのソーセージ、それとサラダを作る。ギリシアのソーセージはスパイスが効いていてなかなか上手い。サラダはもちろん「ギリシア風」。ヤギのチーズ「フェタチーズ」、オリーブの実、赤タマネギを入れ、たっぷりとオリーブ油をかける。
クレタのオリーブ油は島の特産品。量、品質ともギリシアで一番とのこと。何と、三千万本のオリーブの木が島に生えている。そして、クレタ島の人々は、これまた何と、一週間でひとり平均一リットルのオリーブ油を消費するという。そう言えば、どの料理にもオリーブ油が、たっぷりと、いや、ジャブジャブと使われている。しかし、植物油であるのせいか、不思議と「しつこい」感じはない。
オリーブ油には、血液のコレステロールを下げる働きがあるとのこと、そう言う意味では、クレタ人はとても健康的な食生活をしているようだ。僕たち家族もその真似をして、クレタ島滞在中かなりのオリーブ油を消費した。
ギリシア風サラダとソーセージで夕食。夕食はいつもバルコニーで。